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企業2026.06.26

西部ガスはどんな会社?事業内容・成長戦略・キャリア採用実績までキャリアコンサルタントが解説

リージョナルキャリア福岡のコンサルタント、原田です。

福岡で転職を考える際、企業の事業内容はもちろん、今後の成長戦略や人材戦略、組織風土など、できるだけ具体的な情報を得ておくことが重要です。

今回は、福岡の経済界を代表する「七社会」の一社でもある地場大手、西部ガスホールディングス株式会社について取り上げたいと思います。

西部ガスホールディングス株式会社は、福岡市に本社を置き、都市ガスを中心とするエネルギー事業を基盤にしながら、現在は不動産、電力、再生可能エネルギー、食関連、介護福祉、レジャー関連などへ事業領域を広げています。

2021年に純粋持株会社体制へ移行し、近年は事業の多角化に加え、キャリア採用や人的資本経営にも力を入れており、従来の「インフラ企業」というイメージだけでは捉えきれない変化が進んでいます。

本記事では、西部ガスホールディングスがどのような会社なのか、事業の変化や人材戦略、福岡での転職やU・Iターンを考える方が注目したいポイントを整理します。

<筆者プロフィール>

原田 昌和|リージョナルキャリア福岡/チーフコンサルタント
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2級キャリアコンサルティング技能士。管理部門職種(経理・人事・総務など)やITエンジニア領域を中心に、経験・スキルの整理だけでなく、志向や将来像も踏まえた支援が強み。プライベートでは野球(カープ)や格闘技を愛する4姉妹の父。
https://rs-fukuoka.net/consultant/index_03.html

この記事でわかること

・西部ガスホールディングスの会社概要や、福岡における位置づけ

・都市ガス会社から「エネルギーとくらしの総合サービス企業グループ」へ広がる事業内容

・中期経営計画「ACT2027」で進めるエネルギー、不動産、食関連・その他領域の取り組み

・経験者採用の広がりと、異業界で培った経験が活かされる可能性のある領域

・福岡での転職やU・Iターンを考える方が注目したいポイント

西部ガスホールディングスはどんな会社?

西部ガスホールディングス.jpg

(画像出典:博多経済新聞)

西部(さいぶ)ガスホールディングス株式会社は、1930年創業の西部瓦斯株式会社を前身とする、福岡を代表する地場大手企業の一つです。

北部九州を中心に都市ガスを供給してきた企業であり、東京ガス、大阪ガス、東邦ガスと並ぶ「大手都市ガス4社」の一社としても知られています。また、同社は福岡の経済界を代表する「七社会」の一社でもあります。

2021年4月には純粋持株会社体制へ移行し、西部ガスホールディングス株式会社としてグループ経営体制を強化。現在は、都市ガスを中心とするエネルギー事業に加え、電力、再生可能エネルギー、不動産、食関連、介護福祉、レジャー関連など、幅広い事業を展開しています。

同社は「安定したインフラ企業」というだけでなく、地域に根ざしながら事業領域を広げ、組織や人材面でも変化を進めている企業として捉えることができます。

|西部ガスホールディングス会社概要


本社所在地 福岡市博多区千代1-17-1(MAP
設立 1930年12月
資本金 206億2,979万円
売上高 2,618億2,300万円(2026年3月期 ※連結)
従業員数 単体:159名 / 連結:3,725名(2026年3月31日現在)
市場情報 東京証券取引所プライム市場、福岡証券取引所
主なグループ企業 西部ガス(株)、西部ガスエネルギー(株)、西部ガス都市開発(株)、西部ガスリビング(株)、西部ガス情報システム(株)ほか(連結子会社45社)
企業HP https://hd.saibugas.co.jp

都市ガス会社から、「エネルギーとくらしの総合サービス企業グループ」へ

西部ガスホールディングスを理解するうえでポイントとなるのが、事業領域の広がりです。

同社は長く、都市ガスを中心とするインフラ企業として、福岡・北部九州の暮らしや産業を支えてきました。

一方で現在は、ガスエネルギー事業にとどまらず、不動産、介護福祉、レジャー関連など、生活に関わる幅広い領域へ事業を展開しています。

西部ガス売上構成比(2024年度).jpg

(画像出典:西部ガスホールディングスIR資料)

背景にあるのは、エネルギー自由化や脱炭素化、人口動態の変化、ライフスタイルの多様化といった、事業環境の大きな変化です。

従来の都市ガス事業を安定的に維持しながらも、グループ全体として新たな収益基盤をつくっていくことが求められる中、同社は「くらし」や「地域」に関わる事業を広げ、総合的なサービスを提供する企業グループへの転換を進めています。

|グループ事業内容


  • ・ガスエネルギー事業:家庭用・業務用・工業用ガスの供給など
  • ・電力・国際・その他エネルギー事業:再生可能エネルギー発電、海外エネルギー事業への出資参画など
  • ・不動産事業:オフィスビル、マンション・一戸建て住宅、商業施設、パーキングなどの開発・管理など
  • ・食関連事業:飲食店、食品加工、水耕栽培野菜の栽培・販売など
  • ・介護福祉事業:有料老人ホームの運営など
  • ・レジャー関連事業:遊園地、温浴施設の運営など
  • ・自立・付加価値創造事業:障がい者支援、業務サポートなど

都市ガスを中心とする安定した事業基盤を持ちながら、グループ全体で事業領域を広げていることは、西部ガスホールディングスを見るうえで押さえておきたいポイントです。

中期経営計画「ACT2027」で描く、次の成長ステージ

西部ガスホールディングスでは、2030年の創業100周年を見据え、2025年度から2027年度までの中期経営計画「ACT2027」を推進しています。

ACT2027では、ガスエネルギー事業を土台にしながら、電力・再生可能エネルギー、不動産、食関連その他の領域で成長を目指す方針が示されています。

ここでは、その中でも特に押さえておきたい3つの取り組みを紹介します。

|エネルギー事業の高度化


西部ガスグループでは、都市ガス会社としての基盤を活かしながら、電力や再生可能エネルギーにも事業領域を広げています。

2012年にはエネ・シード株式会社を設立し、再生可能エネルギー事業に参入。現在では、太陽光発電所22ヶ所、風力発電所1ヶ所を運用するなど、再生可能エネルギーの電源拡大を進めています。

また2016年には小売電気事業にも参入し、ガスと電気を組み合わせた提案を強化してきました。

さらにACT2027では、「ひびきLNG基地(福岡県北九州市)」の活用や、「ひびき発電所(同)」の稼働による電力事業の拡大、再生可能エネルギーの取り扱い拡大などが掲げられています。

これまでの都市ガス供給を中心とした事業に加え、LNG基地、発電所、再生可能エネルギーを組み合わせながら、エネルギー事業そのものを多層化していく動きと言えます。

|不動産事業の収益基盤強化


オフィスビル、マンション・一戸建て住宅、商業施設、パーキングなど、地域の暮らしやまちづくりに関わる不動産事業も、グループの収益基盤として強化している領域の一つです。

2017年には、九州を地盤とするマンション販売会社の株式会社エストラスト(東証スタンダード市場上場)をグループ化。その後も、地元ゼネコンなどを傘下に収めながら、不動産領域の事業基盤を広げてきました。

また、国内だけでなく、タイやアメリカなど海外市場においても、戸建分譲事業、コンドミニアム賃貸事業、収益不動産事業などを展開しています。

ACT2027では、資産の流動化や継続的な投資を通じて資産効率を高め、ガスエネルギー事業に次ぐ収益基盤として、不動産事業をさらに強化していく方針が示されています。

地域に根ざした不動産開発に加え、M&Aや海外展開も組み合わせながら、都市ガス以外の収益基盤を広げている点に、同社の事業変革が表れています。

|食関連・その他領域での事業拡大


食関連、介護福祉、レジャー関連など、暮らしに近い領域へ事業を広げていることも、同社の変化を示す動きの一つです。

たとえば食関連事業では、「八仙閣」や「マルタイ」、水耕栽培野菜を手がける「エスジーグリーンハウス」などを展開しています。

また、温浴施設「ヒナタの杜 小戸の湯どころ(福岡県福岡市)」、九州最大級の遊園地「グリーンランド(熊本県荒尾市)」など、地域の生活に接点を持つ事業も手がけています。

ACT2027では、これらの領域について、既存事業の収益性向上に加え、将来の成長につながる事業の見極めや、M&Aを含む事業拡大への取り組みが示されています。

都市ガス会社として培ってきた地域との接点を活かしながら、エネルギーだけでなく、食、住まい、介護、レジャーといった暮らしに関わる領域で事業機会を広げようとしている点にも、同社の変化が表れています。

西部ガス新規事業.jpg

(画像出典:八仙閣公式サイト、グリーンランド公式サイト、ヒナタの杜公式サイト)

事業変革を支える人材戦略とキャリア採用

事業領域の拡大や組織変革を進めるうえで、西部ガスホールディングスでは、従来の都市ガス事業を支える専門人材に加え、経営企画、事業戦略、IT・DX、経理・財務、不動産、新規事業など、グループ全体の成長を支える多様な経験が活かされる機会も広がっています。

同社は従来、新卒採用を中心としてきましたが、2019年頃から経験者採用を本格化し、現在までに延べ数十名のキャリア人材を迎え入れています。

リージョナルキャリア福岡で実際に転職を支援した方々の経歴を見ても、さまざまな業界で培った専門性やプロジェクト推進力が評価されていることが分かります。

<経営企画・事業戦略領域>

中期経営計画の策定、事業戦略の立案、新規事業の検討などは、事業領域を広げる同社において活かしやすい経験です。

実際に、大手IT企業などで経営企画・事業戦略推進を経験し、事業ポートフォリオの検討、新規事業立案、組織変革活動などを担ってきた方の転職支援実績があります。

複数の事業領域をどう位置づけ、どの領域に経営資源を投下していくかという視点は、今後の成長戦略を考えるうえで重要です。

そのため、経営層や事業部の考えを整理し、現状を分析しながら、関係者を巻き込んで企画を前に進めてきた経験がある方は、同社の事業変革を推進する人材として大いに力を発揮できる可能性があります。

<IT・DX・プロジェクト推進領域>

IT・DXやシステム企画、プロジェクトマネジメントなどは、業務改善や組織変革を進める同社において活かしやすい経験です。

実際に、システム開発会社で複数業界のシステム開発やPM、ITディレクターを経験し、顧客やベンダーとの調整、業務課題の整理、システム改善などを担ってきた方の転職支援実績があります。

複数の事業を展開する企業では、事業ごとに業務フローやシステムが異なり、それに伴う非効率や属人化が生じることも少なくありません。

そうした課題を横断的に整理し、ITを活用して効率化や改善につなげてきた経験がある方は、同社のデジタル戦略を支える中核人材として活躍できる可能性があります。

<経理・財務など管理部門領域>

経理・財務をはじめとする管理部門業務は、グループ経営を支えるうえで重要な役割を担う領域です。

実際に、大手メーカーや医療・ヘルスケア関連企業などで、月次・年次決算、税務、監査対応、固定資産管理、資金管理、IFRS対応などを経験してきた方の転職支援実績があります。

事業領域が広がるほど、グループ全体の現状を正確に把握し、各事業の実態に合わせた管理体制を整える役割も大きくなります。

管理部門としての実務に加え、業務効率化や部門横断のプロジェクトなどを担ってきた経験がある方は、同社のグループ経営を支える屋台骨として存在感を発揮できる可能性があります。

<活躍の鍵は「変化を前に進める力」>

ここで挙げた領域は一例ですが、実際に転職を支援した方々に共通しているのは、担当業務をこなすだけでなく、課題を整理し、関係者を巻き込みながら改善やプロジェクトを前に進めてきた経験です。

特定領域の専門性に加えて、変化の中で課題を捉え、周囲と連携しながら前に進めていく力は、事業領域や組織のあり方を変化させている西部ガスホールディングスにおいて、大きな強みになると言えるでしょう。

転職希望者が注目したいポイント

西部ガスホールディングスは、福岡での転職やU・Iターンを考える方にとって、「安定した地場大手企業」という側面だけでなく、「経験を活かしながらチャレンジできる企業」という視点でも注目したい一社と言えます。

①地域に根ざしながら、変化や挑戦に関われる

同社は地域に密着した企業でありながら、既存事業の延長線だけでなく、新たな収益基盤づくりや組織変革にも取り組んでいます。

そのため、単なる安定志向だけではなく、地域に根ざしながら変化や挑戦に関わりたい方にも接点を見出しやすい企業です。

②異業界で培った経験も活かせる

西部ガスホールディングスという社名から、ガスやエネルギー業界の経験がないと難しいと感じる方もいるかもしれません。

もちろん、エネルギー事業に関する専門性が活きる場面はありますが、実際には事業戦略、IT・DX、管理部門など、異業界での経験が活かせる可能性のある領域が広がっています。

特に、事業や組織の変化に関わってきた方、部門横断でプロジェクトを進めてきた方、業務改善や仕組みづくりに取り組んできた方は、自身の経験との接点を考えやすい企業と言えるでしょう。

③福岡に腰を据えたキャリアを考えやすい

福岡に本社を置く地場大手企業であることも、U・Iターンを考える方にとっては大きなポイントです。

首都圏や関西圏などで培った専門性を活かしながら、福岡に生活基盤を移し、地域に根ざした企業で中長期的なキャリアを築きたい方にとって、同社は有力な選択肢の一つになり得ます。

「福岡で働きたい」という希望と、「これまでの経験を活かして事業や組織の変革に携わりたい」という志向を両立しやすい点は、西部ガスホールディングスを見るうえで押さえておきたいポイントです。

まとめ

「七社会」をはじめとする福岡の地場大手企業の中でも、西部ガスホールディングスは大きな変革期にある企業の一つです。

インフラ企業と聞いてイメージしがちな「お堅い」雰囲気はあまりなく、若手・中堅社員が主戦力として、これからの事業や組織をつくっていこうとするエネルギーを感じます。

実際に同社へ転職された方からも、「良い意味で整いすぎていない」という声がありました。ビジネスや組織を当事者としてつくり、その中で自身のキャリアを切り拓いていくチャンスがある環境と言えるでしょう。

いわゆる「ゼロイチ」志向の方はもちろん、「イチジュウ」「ジュウヒャク」志向の方にとっても、多様な活躍機会と自己実現を目指せるフィールドがあるのではないかと思います。

リージョナルキャリア福岡では、同社をはじめ、福岡に本社を置く地場大手企業や成長企業への転職支援を行っています。ご自身の経験がどのような企業・ポジションで活かせるのかを整理したい方は、お気軽にご相談ください。

あわせて読みたい

同社の人的資本経営や組織づくりについては、執行役員 人財戦略部長・末次隆氏へのインタビューでも詳しく紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。

企業TOPインタビュー|西部ガスホールディングス株式会社|リージョナルキャリア福岡
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都市開発が加速する福岡を舞台に、エネルギーインフラを担い続けて約100年。「安全・安心」を守りながら新たな挑戦へ踏み出す組織づくりと、求める人物像について伺いました。
https://rs-fukuoka.net/change/202603_hd.saibugas.html

この記事を書いた人

チーフコンサルタント 
原田 昌和

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